断言しよう。この作品はここ数年の邦画でトップの出来だ。この冬必見。絶対見に行って損のない映画だ。
小手先のSFX映画や観念的な芸術映画をブッ飛ばすのは、馬場監督のような「東宝映画黄金期の正しい継承者」の力によるものなのだろう。
「若大将」パターンがお手本になっている本作品、青大将・田中邦衛を起用して、役名が「田沼雄一」をもじった「田山雄一郎」とし、チョイ役で若大将の妹役だった照子 (中真千子) を登場させるなど、お遊びがたまらない。
この映画は私たちの手の届く映画。舞台が実感できるのだ。
出てくるビール缶の一つ一つが (ちなみにサントリーがスポンサーになっている) 登場人物が感じているのと同じ爽やかさで感じることができる。
自分たちでも半歩進めば、できてしまいそうな素敵な世界を見せてくれる。
さらに映画の中に情報がある。「今シーズンのスキーは、いかにして行けばカッコ良いのか」がわかる。スキー見栄作法の家元が作った教育用映画ともいえる。
カット数は「エイリアン2」にも負けない多さで、観ていて飽きさせない。
4曲だけ盛り込まれているユーミンの歌に、LP1枚分の良さがある。主題歌が映画の尻に申し訳なさそうに歌われている従来の邦画とは違い、ちゃんとカットの中で堂々と歌われている。