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父が、心臓カテーテル手術中に発生した血栓でショック状態に

「お父さん、病室に戻って来れなくなっちゃったんだよ」

そう、看護師に告げられました。

 

心臓カテーテル手術を受けていた父は、ICUに担ぎ込まれました。

「カテーテル手術後、病室に戻ったら、水分を多めに飲むようにしましょう。食事は手術後1時間すると食べられます」そうクリニカルパスには書かれていたため、ペットボトル飲料を準備して待っていたのですが…。

「説明書」と「輸血に関する説明と同意書」に、署名する結果となりました。

 

以下は、医師による説明書。

経皮的冠動脈形成術中に出現した合併症について

 

治療対象血管 (左回旋枝) にガイドワイヤーを留置後に、バルーンカテーテルを用いて拡張を施行していました。左腕血管 (腕頭動脈) の動脈硬化のため、ガイドカテーテル (造影及び治療デバイス持ち込み用) の固定に難渋はしましたが、バルーン拡張開始が可能となった時点では問題を認めていませんでした。

治療の途中でガイドカテーテルの先にある左前下行枝に血栓が出現しているのを確認、直ちに吸引カテーテルを挿入して血栓吸引を行いましたが、充分な血流が得られなかったため、バルーンカテーテルによる血栓破砕を行いました。閉塞している右冠動脈へ側副血行路 (バイパス) を供給している血管に血栓ができてしまったため、結果的に高度の心筋血流低下をきたし、急速にショック状態 (心臓ポンプ機能障害による著明な血圧低下、意識レベル低下) に陥ってしまいました。

呼吸窮迫状態となったため人工呼吸管理を開始、更に経皮的人工心肺 (PCPS) 及び大動脈バルーンパンピング (IABP) による循環補助を開始しました。血栓は次から次へと出現する状況で、何回もバルーンカテーテルで血栓破砕を行い、最終的には冠動脈ステントを留置して何とか血行再建を達成することができました。

血栓形成の原因については薬剤による免疫異常や治療器具 (デバイス) による物理的血流低下などが疑われますが、現時点での明らかな原因は不明です。また、血栓の出現については予測することは困難であったものと考えています。(一般に冠動脈血栓形成の出現も稀とされています)。

今後の見通しについてですが、心停止には陥ってはおらず自分の心臓による循環も認められていることは、回復について期待できる要素と考えられます。しかしながら、年齢や治療前の心臓の予備力がよくないこと (右冠動脈閉塞。心収縮力低下) もあり、 2~3日で意識が回復しPCPSより離脱が可能となるなどの飛躍的な改善が認められない場合は予後については厳しいものと考えられます。(急変もありうる状況です) 。可能な限りの処置は行っているため、まずは経過を見てきたいと思います。

担当医師 臼井達也

看護師 中島照己

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