皿には、隠された物語がある
シーザーサラダの由来は、アメリカとの国境に近いメキシコの、「シーザーズ・ブレイス」というレストラン。
1924年、アメリカ独立記念日の7月4日、祝日を祝うため、大勢のアメリカ人客が国境を越えて、店に押し掛けました。
時は禁酒法時代、アメリカでは飲めない酒がメキシコでは飲めるとあって、飲むわ、食うわの大騒ぎ。
ついに店の食材が、底をついてしまいます。
そこに残っていたのは、ロメインレタス。
オーナーのシーザー氏は、客席で即興のサラダショーを演じます。
ボウルに、にんにく・レモン汁・オリーブオイル・塩・胡椒・半熟卵の黄身だけを入れて混ぜ合わせ、隠し味にウスターソースを少々。
ゆるいマヨネーズのように程よく乳化したところに、冷やしておいたシャキシャキのレタスを入れ、おろしたばかりのパルミジャーノチーズを加えてさらに混ぜ合わせます。
そこへ、カリッカリに焼いておいた、にんにく風味のクルトンを添えます。
シーザーサラダ誕生の瞬間。
オーナーの機転が生んだサラダでした。
ロメインレタスの白い茎を外側に向けるように盛りつけ、パーティーにも映えるサラダ、手でつまんでフィンガーフードのようにも食べられます。
あるいは…
パリの南方、オルレアン近くでホテルを営んでいたタタン姉妹。
いつものようにりんごタルトを準備していたのですが、とても急がしかったその日、彼女は型に生地を敷くのを忘れ、りんごだけを窯で焼いてしまいました。
間違いに気づいた彼女、あわてて生地をりんごの上からかぶせます。
失敗したと思いつつ、窯から出してひっくり返すと、キャラメルの匂いが香ばしいタルトが出来上がっていました。
「タルト・タタン」誕生の瞬間です。
世界食道ルンダン誕生秘話
2014年1月25日の「インドネシア・ナイト」>>>で、インドネシア人の手ほどきのもと、「ルンダン」を初めて作りました。
ルンダンは、インドネシアやマレーシアで食べられている、牛肉をココナッツミルクと香辛料で煮込んだ料理。
汁がなくなるまで煮詰め、肉の保存食としても珍重されました。
肉とスパイスの旨味が詰まったルンダンは、お祝い時の特別料理としても作られています。
ルンダンの試行錯誤を重ねていたある日、私は、チューブ入りのショウガと間違えて、ニンニクを大量に投入してしまいました。
ニンニクの辛味が鍋いっぱいに広がった。
何とか修復できないかと、ネット検索したところ、すりおろしリンゴに中和効果があるとのこと。
試したところ、ニンニクの辛味とリンゴの甘味が絶妙に絡み合い、えもいわれぬ味わいになったのです。
さらに改良を重ね、ひとまず完成したルンダンのレシピ
- 圧力鍋に牛スジ肉 2kg を入れ、1.2%濃度の食塩水をひたひたになるまで注ぐ。圧力鍋の分銅が動いたら、10分間加圧する。
- 冬季は、ココナッツ缶の中身が固まっているので、ガス周りに置いて解凍しておく
- 寸動鍋で玉ねぎ 2個 粗みじんを炒めて、いったん取り出す。
- 寸動鍋でクミン 大1、フェネグリーク 大1、皮を取り除いたカルダモンの20粒を油でテンパリング。コツはカルダモン多めにして甘みを引き出す、クローブは入れすぎると苦みが強くなる
- SBカレーパウダー 大3、ターメリック 大2、ガラムマサラ 大1 を加えて炒める。
- 圧が抜けた圧力鍋から肉を取り出してカットし、砂糖大1.5、すりおろしにんにく 大2、すりおろしショウガ 大3 、すりおろしリンゴ 1個 をもみ込む。
- 寸動鍋にトマト缶 1、ココナッツ缶1、カットした肉を入れ、煮込む。
- ソース・塩・レモン汁で味を調える。
肉の質によって、出来上がりにかなりバラツキが出ます。
佐久市の食肉センターで処理された牛スジ肉は脂がのって、黄金色に煌めく出来栄えになる。
逆に脂が少ない肉は、黒くゴワゴワして、カルダモン臭が鼻をつく。
以前、牛肉がヨーグルト臭を発っしていたことがあり、腐ったのかと驚いたことがある。
しかし、上物の牛肉ほどヨーグルト臭を放つことがあるそう。新鮮な肉とはいえないが。
もし牛肉が腐ったなら、その腐敗臭は本能的にヤバいと感じるものだそうです。
。
