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「私には夢がある」キング牧師の演説は、格好の英語教材

1963年8月28日、職と自由を求めた「ワシントン大行進」の一環として25万人近い人々がワシントンDCに集結、ワシン トン記念塔からリンカーン記念堂まで行進しました。

皮膚の色や出身などに関係なく、あらゆる市民を対象とした、平等な権利と保護を求めて…。

この日最後の演説者として登壇したのが、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師です。

彼が行った「私には夢がある」(I Have a Dream)という演説は、人種差別の撤廃と各人種の協和という、高邁な理想を簡潔な文体で訴えたもので、米国公民権運動の記念碑的な言葉として記憶されることとなります。

翌年、米国連邦議会は「1964年公民権法」を可決。それは、公共の場における人種分離を禁止し、公立学校・施設における人種統合を規定 し、人種や民族に基づく雇用を違法とするものです。

1968年4月、遊説活動中のテネシー州メンフィスで、牧師は凶弾に倒れます。享年39歳。墓標には、演説での最後の言葉を引用して「I’m Free at last」(ついに自由を得た)と穿たれています。

 

 

キング牧師の演説の一部が、中学校3年生の教科書に、「分詞形容詞」の学習テキストとして掲載されています。(2020年11月現在)

内容もさることながら、中学校の英語学習の総まとめとして、格好の教材ともいえるでしょう。

I have a dream that my four little children will live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but by the content of their character.

I have a dream that one day our little black boys and black girls will be able to join hands with little while boys and white girls as sisters and brothers.

I have a dream today.

  • 私には夢がある。それは、いつの日か、私の4人の幼い子どもたちが、肌の色によってではなく、人格そのものによって評価される国に住むという夢である。
  • 私には夢がある。それは、いつの日か、黒人の少年少女が、白人の少年少女と兄弟姉妹として、手をつなげるようになるという夢である。
  • 今日、私には夢がある。

三文とも、文型という点から見れば SVO で表される「第三文型」です。骨格となるのは、I have a dream だけ。それ以外の部分は修飾語句です。

修飾語句は、どの文型にもどんどん入って行き、主語や目的語の様子を詳しく表わす形容詞の働きをしたり、動詞の動作のやり方を詳しく示す副詞の働きをします。

英語の長文読解は、修飾語句をはずして骨格となる文章を見抜けるか、逆に作文は、骨格の文章にいかに肉付けできるかにかかっているでしょう。

関係代名詞や分詞修飾など、複雑な修飾構造を中学3年生で学びますが、その学習は、形容詞が登場したときから既に始まっていたといえます。

中学の英語学習とは、第一に、名詞と動詞で文章の骨格を作ること。第二に、骨格となる名詞と動詞に、修飾語句で肉付けしていくこと。

この二点に要約されるでしょう。

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