「病気にならない生き方 2」 新谷 弘実

筆者は、「世の中の常識は、すぐには変わらない。たばこでさえ、有害だと言われるようになったのは、つい最近のこと」と振り返りながら、「今の時代は、明確な基準を持たないと、流されてしまう」とし、「私の基準はたった一つ、エンザイム」と力を込めます。

エンザイム  (enzyme) とは酵素のこと。

「胃相・腸相が良いと、常在菌がエンザイム を生成する」と筆者は主張、逆に「肉・マーガリン・牛乳・白米は、解毒のためにエンザイムを消費する」と言います。

病気で熱が出るのは、「エンザイムを活性化させて、免疫力を強化するため」

このエンザイムの活性度を高めるためには「身体を冷やさない、幸福感を感じること、体内時計を整えて休養をとる」ことが重要とのこと。

 

副交感神経優位で活発化する胃腸

胃腸機能の重要性を説く筆者は、「アメリカ人の腸は、日本人とは明らかに違い、固く厚い腸だった」とし、食習慣の大切さを主張します。

「動物食て酸性に傾いた身体は、骨に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを使ってPHバランスを戻そうとするため、骨粗鬆症になりやすい」

「腸内の毒素が腸壁から吸収され、毒素の溶け込んだ血液が皮膚へと送られた結果が吹き出物。肌のくすみや荒れは、肌の細胞が酸欠状態を起こし、排泄しきれない老廃物が溜まることで生じる」

「豚肉食の沖縄県人が長生きなのは、石灰分が多い水を飲んでいるため。同時に、フィトケミカル (植物が紫外線や虫から身を守るために作り出す物質) を含む海藻や豆腐を多量に摂取しているため」

 

良い食物は、ナチュラル・フレッシュなもの

「工場由来の食べ物は、命を養うことはできない」と訴える筆者が薦める食品は以下の通り。

オーツ麦を蒸して潰し乾燥させた「オートミール」

有害ミネラルを排出してくれるのは、タマネギ・ニンニク・ニラ・ショウガ・ブロッコリー・玄米・アスパラに含まれる「キレート成分」

「もち」のつく副穀物、もちあわ・もちきび・もちひえ、などを玄米に混ぜて炊くと、粘りが出る

「伝統食には知恵が秘められている」とし、「インド人がガンジスの水を飲めるのは、カレーという自然の抗生物質を食べているから」のと持論を展開します。

 

流れと身体バランス

 

「突然死は自覚症状を伴わない異常、いわゆる未病の状態が、静かに進行した結果。病気は何の予告もなく起こるものではない」との考えを述べる筆者が注目するのは「体内の流れ」

「体のどこかに悪いことは全身に悪く、良いことは全身に良い」との考えを示す筆者、「豊富な体内の水を介して、流れが全身に及んでいく」とします。

流れとは、「心臓というポンプで送り出される血液、いわば上水道と、筋肉の伸縮で働くリンパ、すなわち下水道」に加え、「尿」「呼吸」という四つの循環。

「そしてもう一つ、気の流れ。医学的には証明されていないが、経験的事実として認められつつある」

 

「私が見つめ続けてきた命という深遠な世界の中に、一つの法則を感じている」とする筆者、その法則とは「命と命のコミュニケーションが、命を支えているということ」

「学びが深くなればなるほど、ますます情熱がかき立てられる思いがする」と述べる筆者の探求心は、とどまるところを知りません。

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