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留学生はアルバイトできる? 増加傾向の在留外国人をめぐる在留資格とは

長野県 県民文化部 国際課 多文化共生係の主催による「日本語交流員 養成初期研修会」が伊那市・生涯学習センターで開かれました。
研修会の第一回目となる本日、「日本語交流員の役割と多文化共生」と題した、武蔵野大学大学院 言語文化研究科准教授 神吉 宇一さんの講演を聴きました。

「2014年以降、日本にやってくる外国人は急速に増えています」と神吉さん。

 

「しかしこれは、観光客・短期滞在者を含めての数字」として、在留外国人数について図2を示します。

「2018年現在、在留資格を持った外国人は273万人おり、3割以上が『永住者』で、在日と呼ばれる『 特別永住者』と合わせると、約100万人が永住の資格を持っている」

そして近年の傾向について、「『留学』『技能実習』『技術・人文知識・国際業務』の在留資格者が大幅に増えている」としながら、増加の背景の一つとして、「資格外活動の許可を得れば週28時間以内のアルバイトが認められる『留学生』や、開発途上国の人づくりという目的を担う『技能実習生』、日系人やその家族らを対象とした『定住者』らが、労働力としてあてにされている」国内の人手不足の情勢を指摘します。

27種類ある在留資格のうち、以上の6種類合計で220万人となり、在留外国人の大半を占めます。

このような状況下、日本における外国人受け入れ政策はどのように変遷しているのでしょうか。
「毎年6月に閣議決定される『骨太方針』で2018年、外国人受け入れに関して積極的な記述がなされ、実質的な移民国家に向けて一歩を踏み出した」とみることもできます。

具体的な動きとして2018年から2019年にかけて「出入国管理および難民認定法 (いわゆる入管法)が改正され、入国管理局が出入国在留管理庁に組織変更、在留資格『特定技能』の創設、『特定活動46号』の創設」が行わました。

これにより、「特定産業分野の業務に、一定程度の技能水準を有して従事する外国人に在留資格が与えられる」とともに、留学生については、「ワーキング・ホリデーやインターンシップなど、法務大臣の裁量で日本滞在が認められる在留資格『特定活動』に46号が追加され、飲食店や小売店など接客業に留学生が就職できるようになった。日本の大学を修了した留学生で、日本語能力検定『N1』に合格していれば、居酒屋やコンビニなどにも就職 (アルバイトではない) できる」

さらに「多文化共生総合相談ワンストップセンターの設置、日本語教材のオンライン配信、日本語教育の推進に関する法律の施行など、さまざまな政策が実施されている」

その一方で、「安倍首相は『移民政策ではない』と強調している。しかし、『安倍首相でなければ、移民政策の賛同はとれない』との見方も根強くある」とのことで、首相在任中に移民政策が推し進められるのか、動向が注目されるところです。

今後さらに、住民としての外国人が各地域に増えていくのは確実です。住民それぞれ、互いの文化的な違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていく「地域における多文化共生」の姿勢が大切になります。

ボランティアによる日本語教室も各地域に増えていますが、「言葉は実際に使ってみないと身に付かない。『教える』というより、『話す場を提供する』という視点が大切」と、神吉さんは強調しました。

講演を聞いた後、在留外国人の生活支援に関する具体的な課題について、グループで討論しました。

例えば、外国人が病気になった時。病院の選択から受診科の決定、処方箋の読み方、薬の飲み方、健康診断の受け方、メンタルヘルスの問題など、対応すべき課題は多岐にわたります。

子どもが学校に通っていれば、担任との連絡やPTAでのコミュニケーションなど、複雑な会話が必要です。

買い物であれば、単にお金を払う場面だけでなく、レシートの読み方や返品、ポイントカードの利用方法なども知っておきたい事柄です。

災害に関しては、台風や地震のイメージ自体がつかめないかもしれません。

電気・ガス・水道の申し込み方法や、郵便の不在者通知も身近な問題です。

生活上の多岐にわたる課題に対して、個々に対応できる日本語学習が必要だということを痛感しました。

 

 

本日のランチは「田村食堂」
中華料理店の豊富なメニューから、人気ナンバーワンのソースかつ丼をチョイス。

個人的には、マトンの肉臭さが残る、汁たっぷりの「ローメン」がお気に入りです。

11月17日に再訪した際に頂きました。

 

 

本日の宿泊は「エビス・ホテル」

ロビーに置かれた手作りのマップへ、私の行動記録を、日記代わりに書き留めました。
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