レジ袋でロコモ予防「全国操体バランス運動研究会」

「最近、横断歩道を渡りきらないうちに、信号が赤に変わってしまう」「 一リットルの牛乳パックを、二本以上持って歩くことがしんどい」などと感じたことはないですか。

車中心の社会で暮らす現代人は、歩行数が大きく減ったことで、大腿四頭筋や殿筋の筋力低下が著しいとされます。

骨や関節、筋肉などの運動器が衰えた結果、「立つ・歩く」といった移動機能が低下している人々の数は、変形性関節症と骨粗鬆症の症状に限ってみても、全国で4700万人にのぼるといわれます。(2009年)

こうした運動器の障害は「ロコモティブ・シンドローム」と呼ばれ、「寝たきり予備軍」と受け止められています。

loco(場所から) + motivus(動き)に由来する locomotive という英単語は、「機関車」を意味します。SL (蒸気機関車) はsteam locomotive の略です。ここから「運動器」という意味が派生しました。

「運動器症候群」と訳される locomotive syndrome (通称:ロコモ) は、2007年に日本整形外科学会によって提唱されて以降、深刻な問題として認知度が高まっています。

 

本日から二日間の日程で開幕した「全国操体バランス運動研究会 新潟大会」においても、ロコモの予防運動が大きく取り上げられました。

「新潟操体の会」小柴さんからは、例会の活動で行っている「ロコキック」「すりすりトントン」「二拍子&三拍子」など、ユニークな運動が披露されました。「もしもしカメよ」などの歌に合わせて運動することで楽しさ倍増、工夫のあとが窺われます。

 

ロコキック  レジ袋で1曲どうぞ

 

 

最近は、ロコモに加え、「サルコペニア「フレイル」という言葉も耳にします。

 

サルコペニアとは、痩せすぎて筋肉が少なくなった状態です。

 

フレイルとは、年齢に従って筋力や心身の活力が低下した状態ですので、ロコモやサルコペニアは、フレイルの一症状といえます。

 

フレイルは、早く介入をすれば元に戻る可能性があります。

フレイルは「Frailty」が語源ですが、直訳である「虚弱」という表現では「治らない」イメージがあるため、可逆性の概念を含む原語を、そのまま日本語に取り込みました。

 

指輪っかテスト

両手の親指と人さし指で輪っかを作り、ふくらはぎの一番太い部分を、軽く囲む。

すき間ができるようだと、筋肉量が減っている可能性がある。

 

筋肉量を増やすため、椅子に坐ったまま、息を吐きながら4秒間かけてゆっくり、膝を伸ばす運動など、おすすめ。坐っているので、膝に負担をかけずに、筋肉トレーニングができる。

 

筋肉量を維持するための、タンパク質の一日必要量は、体重1kgにつき、1~1.2g。ただし、腎臓疾患の人は医師と相談。

 

この記事をSNSでシェア!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

Back to Top