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製塩にも色々な方法があることを知った、横山タカ子さんの発酵講演会

一般社団法人 信州親友会 主催による「長野県 発酵のある暮らしで長寿」と題した講演会が、千曲市 戸倉町創造館で開かれました。
講師は、郷土料理研究家で「おいしい信州ふーど公使」でもある横山タカ子さんです。

横山さんは長野県について、「寒暖の大きさが感受性を育み、免疫力を高めている。野菜を毎日600g食べ、漬物という発酵食品を茶受けに供する。長寿県と言われる所以」と、その風土・文化を高く評価。

逆に長寿最下位は「青森県。しょっぱいものを食べ、タバコを吸ってお酒を飲む。平均寿命を2年延ばすより、好きなことをした方がいい、という県民性でしょうか」と分析。また、「野菜を食べないのは香川県。うどんはたくさん食べるが、その中に野菜を入れない」との指摘も。

発酵食品としての漬物に対しては、「乳酸菌が1種類しか含まれていないヨーグルト・チーズと違って、20種類の乳酸菌が含まれている」として、「塩分を利用した発酵食品は長寿の秘訣」と断言。

「漬物と味噌汁、酢の物、煮物、動物性たんぱく質の一汁四菜を食べていれば、死ぬまで自力でトイレに行くことが叶う」とする一方、「ただし塩は、イオン交換膜で作られたものは避けて、天然のものを使うこと」と強調しました。

「イオン交換膜濃縮法」とは、プラス・マイナスそれぞれのイオンしか通さない膜を利用して、プラスイオンのナトリウム(Na+)とマイナスイオンの塩素(Clー)を選択的に取り出して「濃い塩水」を作り、天日や釜焚きで水分を飛ばす製塩方法でず。

これに対して、「揚げ浜式、入浜式、流下式」と呼ばれる方法で海水を「天日濃縮」した後、平釜で焚いて塩を結晶させる方法が「釜焚結晶」です。
さらに、燃料を使った人工的な加熱を一切行わず、天日だけで濃縮する「天日結晶」もありますが、日本の気候下で行うためには、温室のような設備が必要となります。

イオン交換膜で作られた塩は、舐めると舌にピリッとする刺激があり、塩辛さが舌に残ります。

対して、交換膜を使わないで作った塩には海水のミネラルが残っていて、マグネシウムは苦味、カリウムは酸味、カルシウムは甘味となり、ナトリウムの塩辛い味に絡み合って複雑な味わいを醸し出すことになります。

 

本日の会場は「白鳥園」を南に、「戸倉国民温泉」を東に臨む、湯治には絶好のロケーションです。「放流式かけ流し天然温泉」が売り文句の国民温泉に入ろうと思ったのですが、定休日でした。

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