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抜群なステルス性と圧倒的な攻撃力。厄介な吸血害虫、その名はヌカカ

トイレに行きたくなって目が覚めた朝5時。二度寝しようかと迷ったけれど、窓から見えたトマトの赤い色に誘われて、夜露に濡れた草を新調した長靴で踏み分け、畑へと。

連日30度超が続く日中とは、打って変わったヒンヤリとした空気の中、トマトを摘むだけのつもりが、ついつい芽かきや草取り作業に手を出すことになります。

しかし、寝間着代わりの短パンのまま作業したのが失敗でした。飛来してきた小さな虫を、無害な羽虫だろうと思って放っておいたのですが、露出していた脛や太ももの内側が、虫に食われてゴーヤのようにボコボコになっているではありませんか。

刺した虫の正体は「ヌカカ」のようです。蚊ではなく、ハエ目ヌカカ科に属し、体長は2ミリ程度の極めて小さな生き物ですが、刺されてできる皮膚炎のレベルはブヨ並みです。一度に多数刺されることもあるため、油断するとあちこちに赤い皮疹が…なんていうこともあるそうです。。

刺された箇所には出血斑がみられ、その後、かゆみを伴って赤い皮疹が現れます。刺されたあとの皮膚には、ヌカカの唾液や体液が付着していて、それがかゆみを長引かせる原因となってしまいます。皮膚を洗わずに薬を塗ったとしても、薬の効果は薄れてしまいます。まずは石鹸と流水できれいに洗い流すのが、初めにできる処置です。

氷や保冷剤があればタオルに包んで患部を冷やしましょう。患部の腫れや炎症を抑えるのに効果的です。

外用薬は、かゆみ止め成分が入っている抗ヒスタミン薬のほか、赤みや腫れがひどくなっている場合には、抗炎症成分が入っているステロイド系の薬を塗ることも有効です。
“リドメックスコーワ軟膏0.3%”が手元にあったので、塗布しました。
この薬は、合成副腎皮質ホルモン剤ステロイド剤で、湿疹、虫さされ、乾癬の治療に用いられ、皮膚の炎症を抑え、赤み、はれ、かゆみなどの症状改善に効果。1日2回、患部に塗布します。
注意すべき副作用として、眼圧亢進、緑内障、白内障、皮膚感染症、皮膚真菌症、皮膚カンジダ症などが挙げられます。

ヌカカはその小ささゆえ、毛髪の中まで容易に侵入してきます。頭皮はなかなか確認ができないため、気づかないうちにたくさん刺されて処置が遅れてしまうこともありえます。晴れていなくても、帽子をかぶって頭を保護しましょう。

命名の由来は「糠のように小さな蚊」ということですが、大きさの基準に「糠」を引き合いに使うのは意外でした。

いずれにしても、「小さな作業であろうと、きちんとした装備で行う」という教訓を得ることができた、「早起きは三文の得」な朝でした。トホホ…。ボリボリ…。

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