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効果的なマルチシートの張り方。「マルチ押さえ」も針金ハンガーで自作

「雑草が生えないように、マルチをしましょう」「???」

家庭菜園を始めた頃は、マルチの意味がわかりませんでした。

畝を覆う薄いビニールだと知って、「マルチ・プレーヤーみたいなシートだから、そう呼ぶのだな」と合点しました。

実際、マルチには多様な効果があります。雑草防止、植物の根の保温、泥はねが原因で病気になるのを防ぐ、防虫、水やりで固まってしまいがちな表土の固まり防止、畝が雨で流されるのを防止、肥料が雨で流れるのを防ぐ…etc。

英語の “multi-”  は「多数の」という意味を持つ接頭語で、「マルチ商法 ” multi-level marketing” 」の語源もここから来ています。

ところが、畑で使うマルチの綴りは “mulch” であり、全く別物でした。「マルチ」そのものが、「土壌を覆う被覆材」という意味を持つそうです。

5月に夏野菜を植えた時、ちょうど「ハルジオン」が道端に繁殖していたので、根こそぎ引っこ抜いて「草マルチ」よろしく、野菜苗の周囲を覆っておきました。

「除草を兼ねて、タダでマルチが張れた。まさしく一石二鳥」と悦に入っていた数日後、畑に行ってみると、横倒しにしておいたハルジオンの茎が、太陽に向かってムクムクと起き上がって来ているではないですか。

その生命力の強さに「雑草のようだ」と驚いたのですが、考えてみたら雑草なのですから当然です。

しかもハルジオンは「貧乏草」とも呼ばれており、「折ったり、摘んだりすると貧乏になる」というではありませんか。最近のサエない状況の原因はここにあったようです。

一石二鳥どころか、踏んだり蹴ったりです。

反省を込めて、秋野菜の栽培にはビニールのマルチを張ることにしました。

 

「畝の幅 + 畝の高さ + 裾の埋め代10cm」を幅の目安に、マルチを購入します。

マルチは太陽熱を吸収して地温をあげる効果があるので、野菜が育ちやすくなり、冬や春にかけて特におすすめです。

真夏は地熱の上昇し過ぎと、太陽熱の照り返しで日焼けしないよう、野菜の根元に腐葉土や土をかぶせる処置が必要です。

透明ビニールに銀色の線が入ったマルチング素材は、銀色の光を嫌う、アブラムシやスリップスなどへの防虫効果があります。

ビニールの他にも、もみ殻、わら、ココヤシファイバー、リビングマルチ、アルミホイルなど、多彩な素材があります。

 

乾燥のし過ぎを防ぐため、雨の降った後など、地面がある程度湿っているときが張りどきです。

マルチを敷く前に「施肥した肥料を雨に当てておく」事が大切です。二週間前から耕耘を三回行い、耕耘と耕耘の間に雨が降れば理想的です。

早めにマルチ敷きを終えた上で、天候を見ながら播種・定植のタイミングを待つ余裕が、その後の成育を左右します。定植苗の早期活着には雨が一番です。播種・定植直後の雨は偉大です。

張り方のポイント1|畝の上面を平らにする

畝の表面に凸凹があるとマルチフィルムがバタついたり、苗が潜ってしまうことがあります。レーキで丁寧にならしましょう。

張り方のポイント2|大股押さえの土寄せでシワを取る

フィルムを巻いてあるロールを、畝の一方の端に置きます。この時、フィルムが下から出るようにロールを置くことがポイントです。
フィルムをもう一方の端まで引っ張り、マルチ押さえで地面に仮止めします。
ロール側のフィルムもマルチ押さえで固定し、カッターやハサミでフィルムをカットします。

足の置き場所を大股にして、フィルムのシワを取り除きながら土を寄せると、きれいに張ることができます。

張り方のポイント3|風がなく、気温の高いときを狙う

マルチフィルムは風がない時に張ります。また、フィルムをあらかじめ日に当てて伸ばしておき、気温の高い時間帯に張ります。気温が低い時に張ってしまうと、気温が上昇する日中、マルチフィルムが緩んでシワが出やすくなってしまいます。

これは便利 ! マルチ押さえを自作する

マルチングが有効な野菜の種類

夏野菜はほぼマルチングがおすすめ。 スイカやメロンは、マルチングがないと水っぽい実になってしまいますが、なすは肥料も水も多めが好きなので、マルチングをめくって夕方の水やりが必要です。

イチゴは、寒さに当たらないと生育しないので、秋に植えて冬の寒さを体験させた後、3月下旬頃からマルチングをします。イチゴの実が出来る頃は、雨が多い時期でもあります。マルチングがないと、せっかくの果実が泥だらけになり、ナメクジも寄ってきて食べるので、収穫量も減り悲惨な状況になります。

寒さが苦手で暖かいのが大好き、湿気を嫌い乾燥した土を好むさつまいもも、黒いマルチングをして育てると、よく肥えたお芋が収穫できます。 ただ、真夏は葉焼けするので、株の周りの黒マルチに土やわらなどをかぶせて、照り返しを防ぎます。

大根、カブ、白菜、ブロッコリー、キャベツなど冬野菜は、マルチングをして種をまき、不織布や寒冷紗をかぶせておきます。冬になればビニールトンネルを作って地温をあげると、真冬でもいろいろな野菜が作れます。

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