「ニンジン」の育て方、料理のレシピ

左は春撒き(4月~6月 発芽適温15~25℃ 生育適温18~21℃)、右は夏撒き(6月~8月) 用の種。

 

 

 

好適pH  5.5〜6.5
連作障害 なし

セリ科のニンジンは、肥料が少なくても育ちます。
播種(種まき)から収穫までの日数は根長によって異なり、単根種で約80日、長根種で約140日となります。

 

種蒔き

ニンジンの種は、低温・高温、乾燥した環境では発芽しにくいため、「発芽したら半分成功」といわれるほどです。発芽には水分が必要なので、雨が降った翌日にまくのが理想です。

集団で種まきすると発芽率がよくなるので、条間20〜30cmでまき溝を切り、種を1cmおきに条播き、「好光性種子」なので覆土は5mmほどの薄めにします。かといって、薄すぎると種が乾燥しやすくなります。
しっかり鎮圧することで、地中に溜まった水分が毛細管現象で地表に上がり、適度な水分が保たれると共に、水分の蒸発も抑える効果があります。

種まき時に水やりして、そのまま土が乾燥すると、表面が固くなって発芽できなくなります。

 

本葉が出揃うまでの2週間、やや湿った状態に水やりするのが良いのですが、手間を省くため被覆資材を活用し、「不織布」をふわりとベタ掛けしておきます。

種まきから1週間たった9月19日、芽が出てきました。不織布があると芽が息苦しいように見えます。週末三連休は雨模様の予報で、土が乾く心配もないので不織布は取り外しました。

 

間引きと追肥

本葉が2〜3枚の頃、指2本くらいの間隔があくように間引きます。間引き菜はサラダやパスタにパラパラかけると美味しく頂けます。
ニンジンはゆっくり生長するので、生長の早い雑草に負けないよう、生育初期は除草を徹底しましょう。

本葉が5〜6枚の頃、2回めの間引きで最終株、握りこぶし幅(10〜15cm)の間隔があくようにします。
この時、除草をかねて中耕、土寄せをすることこで、土の中に空気が送り込まれ、排水性もよくなり、生育が促されます。

生育が悪い場合は、条間に追肥しておきます。

 

ニンジンのオレンジ色の部分は、胚軸(葉と根の間の組織)と根が一体化して肥大した部分で、光が当たると光合成して緑化してしまいます。
肩の緑化を防ぐため、根首が隠れるように土寄せをしておきましょう。

日に当たると有毒のソラニンが生成されて緑色になるジャガイモとは異なり、葉緑素(クロロフィル)なので、緑化した部分を食べても無害です。

 

収 穫

葉が茂ってくる頃が収穫期。根元を少し掘って太さを確認し、直径が4〜5cmくらいに太ってきたものから収穫します。茎の下の方を持って真っ直ぐ上に引き抜きます。

 

越 冬

11月中旬以降は成長が止まり、実割れの心配がないため、ゆっくり収穫することができます。

霜が降りだすと葉が枯れますが、根は気温の影響を受けにくく耐寒性があるので、ニンジンが隠れるように土を掛けておけば、春までそのまま置いておくことも可能です。

トラブル

収穫したニンジンを見ると、側面に小さなくぼみが縦に並んでいて、そこから細く短い根(側根)が生えています。
側根が等間隔に並んでいるものは、生育が順調で美味しいニンジンの証。有機肥料でゆっくり育ったニンジンは等間隔に1列に並びます。
逆に、側根の間隔が狭い/広い部分があるものは、その間の生育条件が悪かった証拠です。

 

生育の途中で根の先端に障害物があたると「又根」になります。畝を作る際に、石やごみ、草や野菜の残渣は取り除き、土の塊などがないようにしておくことが大切です。

 

肥料のやり過ぎにも注意。根の発育が良くなり過ぎたり、肥料やけで生長点がやられてしまうことも。又根の原因になります。

 

ニンジンにひび割れが入る「裂根」は、生育後期の過湿など、土壌水分の急激な変化がきっかけで、根の内側と外側の成長バランスが崩れることが原因です。
収穫の遅れによる過熟も裂根の原因になります。

 

1本だけ白いニンジンができることがありますが、生育障害ではなく、ごくまれに起こる「先祖返り」と呼ばれる現象で、原種の特徴が出たものです。
食べられますが、美味しくありません。

 

キャロットラぺ

細切りニンジンをフレンチドレッシングに漬け込むだけで、鮮やかなオレンジ色の一品に。レモンピールをちらして、一段と爽やか風味に。

ニンジンサラダ

ニンジン3本 千切りにしてサラダ油をさらっとかけて、レンジ500Wで6分。

シーチキン1缶、タマネギ中1みじん切り、酢大3、粒マスタード40g、塩コショー、ガーリックパウダー で和える。

 

ニンジンスープ

  1. ニンジン 1+1/2 短冊切り、玉ねぎ 1/2 薄切り、バター 10g を、圧力鍋で炒める。
  2. 水600cc、洗った米 大2、コンソメ 2個 を加え、圧力鍋の蓋をして中火にかける。第二リングまで上がったら弱火にして3分。
  3. 自然冷却して圧力が抜けたら、ミキサーにかける。
  4. 火にかけて牛乳を加え、とろみがつくまで混ぜる。
  5. バター10g、塩コショウで味を調える。
  6. クルトンかミニニンジンを添える。

 

ニンジンソテー、クミン風味

  1. ニンジン 1/2 (100g) を千切り。
  2. ホールクミン 小1/4 をサラダ油 大1 で熱する。
  3. 香りが立ったらニンジンを炒め、塩・醤油で味付けする。
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