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「隣人の本心を理解するには?」ローメンをすすりつつ考えた

長野県 県民文化部 国際課 多文化共生係の主催による「日本語交流員 養成初期研修会」が、伊那市 生涯学習センターで開かれました。
研修会の第三回目となる本日は、信州大学 教育学部教授 徳井 厚子さんによる「多文化コミュニケーション ~コミュニケーションから相手の文化を尊重しよう~」と題した講演を聴きました。

徳井さんは「異文化適応の状況を判断する際には、認知・行動・感情という三つの段階に分けて判断することがポイント」と強調します。

例えば「『プレゼントを人前で開くことは失礼』という文化圏の人が、『プレゼントは人前で開いて必ず褒める』という文化圏に移住したとしましょう。その地域の文化を頭で『認知』して、プレゼントを開くという『行動』をしても、『感情』のレベルで抵抗感を持っていることがあります」と説明、「このように、行動と感情が離れている場合、本人にとってはとても辛い状況に置かれています」と、解説しました。

そこで大切になるのが、「話をしている相手が、どの段階にいるのか、何を訴えようとしているのか、注意深く耳を傾ける姿勢」と指摘、そのテクニックとして、「相手が発言しているとき、いい悪いの判断は留保して、まず何が起きているのか、ひたすら事実関係だけに注目します。そして、相手がどんな気持ちでいるのか考えてみる。そのうえで解決策を見い出しましょう」とアドバイス、その後はグループことに事例を考察することで、異文化コミュニケーションの実践を行いました。

【事例】三か月前、長野県に移り住んだ外国人のAさんの話
「この前、ゴミを出しに行ったら、近所のBさんに『今日はこのゴミは出しちゃダメ』と強く言われてしまいました。どうして怒られたのかわかりません。とても怖かったので、そのまま逃げて帰って来ました」
【解決のプロセス】
1. Aさんを取り巻く状況で何が起きていますか? (事実のみ見る)
2. Aさんはどんな気持ちでいますか?
3. Bさんはどんな気持ちでいますか?
4. 近所に住んでいるあなたは、どんなアドバイスをしますか?
5. アドバイスはどのように表現しますか?

講演の内容は、外国人とのコミュニケーションに限らず、身近な人との相互理解にも必要な心構えでした。人と人との出会いはすなわち、異文化同士の出会いなのですね。

 

伊那市 ストリート・ストーリー

研修のあとさきに散策した (飲み食いした)、伊那市・中心市街地の様子。

本日のランチは、ローメンの老舗「うしお」です。

伊那市駅から徒歩3分
汁は少なめ、ソース味
12時前に店内は満席
デザートは、「伊那市駅前」信号機近くピザ店で、チーズ・タピオカティー

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